各種鋳造方法


砂型鋳造法とは
砂型鋳造法は古くから利用された鋳造法で、鋳型構成材料は、珪(けい)砂です。 粘結材を加えて造形した鋳型に、注湯する方法です。 現在では、粘結材の種類は多く、鋳物に求められる特性や生産性等により選択すべきです。一般には徐冷凝固されますが、健全な鋳物を造る為に急冷凝固を必要とする場合(あるいは部分)があり、そのときは、チル=冷やし金等の使用を図るのが一般的です。

1. 生砂製法

生砂型法は、ベントナイト等の粘土を粘結材としたもので、もっとも安価な鋳造法です。 含有水分の弊害を除去する為、更に鋳型強度を高める為に鋳型を加熱乾燥する場合があり、 キャビティ面だけを加熱した場合を『焙り型』と呼び、全体を加熱した場合を『乾燥型』と呼びます。 寸法精度が厳しいものや大型鋳物には不向きです。

2. 炭酸ガス型法

炭酸ガス型法は、水を全く使用しない方法です。 珪砂に3~4%の珪酸ソーダ(水ガラス)を添加して造形したものに、炭酸ガス(CO2)を通過させ鋳型が硬化した後に、木型から抜型します。 

  • 鋳型が含有する水分は、分解水だけなので非常に少ない 
  • 硬化後に抜型できるので、寸法精度が高く生産性がよい 
  • 鋳型自体に吸湿性があるので、長時間放置すると強度が低下する 
  • 使用後の砂は、リサイクルできない

3. 硬性鋳型法
自硬性鋳型法も加熱無しで、鋳型の硬化が可能です。鋳型の硬化剤としては、無機材を使用する場合と有機材を使用する場合とがあります。アルミニウム合金用には有機材系の鋳型材を使用します。
特にガスを使用するわけでなく、時間の経過だけで硬化させるものです。よって鋳型材のブレンド後、鋳型として使用できる可能時間が存在するので、時間管理が難しい。

ロストワックス法とは
ロストワックス法は、まず正確な金型を使用して、射出成形で造られたワックス模型を製作します。 このワックス型の周囲に耐火物スラリーを流し加水分解させます。この作業を数回繰り返し、所定の厚みの鋳型を造形します。この型材が充分に乾燥した後、加熱してワックス模型を溶出し、その後更に高温で焼成した後に鋳込みを行います。 小物であれば、ワックス型を複数個取りとする鋳型のツリー組み立てが可能なので、生産性が上がりますが、適用の大きさには制限があります。
難点は、ワックス型を成形するための金型の製作に始まり、製作工数・材料費が掛かる点です。

ダイカスト法とは
ダイカスト法は、精密に造られた金型に、溶湯を高圧で注入する鋳造法です。 溶湯圧入装置が、溶湯保持炉中にあるか否かによって、ホットチャンバ式とコールドチャンバ式に区別されますが、アルミニウム合金用には後者が適用されます。スリーブに注入された溶湯は高速で射出され、狭いゲートを通って固定型と可動型で構成された金型内に圧入されます。
鋳型は冷却効果が大きいので、溶湯はすぐに凝固しますが、加圧効果により鋳型の寸法・形状に忠実な鋳物が得られます。ダイカスト法は、自動車及び電気機器諸部品の製造には不可欠です。

利点

  • 薄肉鋳物の鋳造が可能で、寸法精度が高く、例えば小孔の鋳出しも可能ある。
  • 鋳造サイクルタイムが短く、生産性が高い。
  • 急冷凝固により組織が微細化され、チル層が形成され材料強度が高い。

難点

  • 適用できる鋳物の形状に制限がある。(製品肉厚、深い溝、アンダーカット等)
  • 溶湯は射出成形されるので、空気や酸化膜を巻き込みやすい。
  • 急冷凝固が起こるので、ミクロポロシティが出やすい。

金型鋳造法とは
金型鋳造とは鋳鉄や耐熱合金鋼でつくられた鋳型で成型する方法です。

アルミ溶湯を高圧・高速で注入する普通ダイカスト法と異なり、溶湯のみの重力で鋳造するため、金型重力鋳造法とも呼ばれます。製品特性としては、鋳造時の冷却速度が早く、鋳肌・寸法精度の良い緻密な鋳物製作が可能で、特に耐圧性や機械的性質などにすぐれています。
このため、金型鋳造製品では自動車用のブレーキ部品、NC旋盤用高速回転シリンダーなど、耐圧性、高強度が要求されるものに、この方式が多く用いられています。
共栄デザインでは、石膏鋳造法、真空注型による試作品の製作、少量生産を得意としております。
対応素材は軽合金(アルミニウム、亜鉛など)です。 

鋳造方法別アルミ合金鋳物の特性比較

 
特 徴
石膏鋳造
砂型鋳造
ロストワックス
ダイカスト
寸法・形状
寸法精度
外観・面粗度
鋳型転写性
設計の自由度
薄肉への対応
抜け勾配制限
品  質
合金の選択性
 
鋳物の強度
熱処理効果
経 済 性
型費・設備費
鋳造サイクルタイム
C
後加工工数
多量生産適応性
鋳造作業の熟練度

注記 A:優    E:劣